2012年1月23日月曜日

現地の人々との交流あってこその先生元気プロジェクト ~開催準備のレポートから~

先月に引き続き、今月も先生元気プロジェクト準備のため、気仙沼市を再び訪ねました。
現地の佐藤由美子さん(社会福祉法人キングス・ガーデン宮城事務局長・気仙沼ユネスコ協会)に案内していただき、被災した商港に足を踏み入れました。復旧もまだまだ、いわんや復興計画も地盤沈下の影響もあって進まない現状を目の当たりにしました。悲痛な思いでした。今回の我々のプロジェクトをお話したら、「基幹産業の復興はもとより、このような時だからこそ教育に力を入れることが大事だ、はっとした。」と震災前はユネスコ活動や食育に熱心に取り組んでおられた菅原昭彦さん(男山本店酒造会社社長、気仙沼商工会議所副会頭)がおっしゃって下さいました。
佐藤由美子さんや菅原昭彦さんや共通の知人が多いことがわかった教育委員会の及川幸彦指導主事・・私たちの今回の活動は現地の皆さまの深いつながりに支えられています。気仙沼では「よしわかった」となると、あっという間に話が共有されていく、行政と民間の方々の距離が近いということに実に驚きました。お互いが協力しあう土台、信頼関係ができているのです。今回の被災でますますその絆は深くなり、「子どもから大人まで町のすべての人の器が大きくなった」と佐藤さん。

現在、リアルサイエンス主催の東京から被災地に向かうバスツアーには、プロのバイオリニスト、ギタリスト、ワークショップのお手伝いをしたいという方々、高校生、宮城で実家が被災した方などなど続々と集まっています。現地でこの新しい仲間で、何かがはじまりそうです。新たなネットワークに期待しています。
3月25日の会場の条南中学校には、先生方に加え、一般の方や校庭の仮設住宅に住まう方々にも集まっていただき、バスツアーの皆さんのご協力を仰ぎ、楽しい時間にしたいと思っていますので宜しくお願いいたします。食品会社や家庭用品の会社からもご支援をいただくことになっていますので配ったりのお手伝いもよろしく!

教育難民という言葉は開発途上国でのことかと思っていましたが、被災した沿岸地域の基幹産業が復興しなくては、被災地の子どもたちの教育にも陰を落とすことになります。気仙沼でも仕事を失ったご家庭が相当数(地域によっては8割以上という数字も耳にしました)に登ります。教育支援には産業復興が欠かせません。多くの方が現場に関心を持ち続け、様々な発想、提案、協業が実現するように微力ながらお手伝いしていく所存です。
そして今後も私たちの活動が今回のプロジェクトをきっかけに継続的な活動になりそうです。関係者の皆さまに心より感謝しております。
それにしても産学が連携しての宮城大学が行なう復興支援は、宮城大学の西垣学長と井上副学長のコンビで恐るべし実行力とパワーを発揮しておられます。当日はプレ講演で、井上正康副学長の長寿にまつわるお話、血管を鍛えて健康維持する方法なども聞かせていただけると思います。乞うご期待です!
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まだまだ復興できない商港